MGS5:TPPをやっての感想と考察というか見解 前編

*本ブログはアフィリエイト広告を利用しています。

数週間前に唐突にやりたくなってMGS5:TPPをプレイしたのですが、

自分が耳にしていた情報から想像していたものと実物が結構違っていたので、色々書いてみたいと思います。

発売から何年経ってるんだよと思いますが、一応書いておくとネタバレ注意です。

とりあえず感想

「想像と違った」という冒頭の一文で誤解されそうなので始めに感想を書いておくと、

か〜なり面白かった!正直びっくりしました。

何がどう良かったとか、残念なことにしっかりと言語化出来ないのですが、

間違いなく良ゲーでした。

良かったところ

ヴェノム・スネーク

そもそも発売から7年間もゲームを寝かした理由なのですが、このゲームの発売時に、インターネッツで見たくもないネタバレを見てしまっていて、

「操作キャラのヴェノム・スネークはビッグボスとは別人」というのを見てしまっていたんですよね。

今回プレイする際に、「何でわざわざ別人!何てことをするのかな?」と考えながら遊んでいたのですが、

「ビッグボスの記憶を追体験して自分がボスだと思っている人物」っていうこれ、メタ的に考えると

「過去作を遊んでいるプレイヤー」のことだと思うんですよね。

そのことに気が付いたときに、

「こいつは俺なのか!」となったのと、同時に

何か親近感が湧いたような気がしました。

今回はファイナルファンタジーじゃなくてドラクエなんだなと思ったというかそんな感じ。

さらには ヴェノム・スネーク=プレイヤー という制作側の意図がわかった状態で遊んでいたので、

ラストの「俺とお前、2人でビッグボスだ」っという内容の言葉が響いたというか、メタルギアの歴史に自分も参加させて貰っていいのか!というものを感じました。

ストーリー

今回TVドラマみたいな演出で、毎回毎回スタッフや登場人物の紹介が表示されながらミッションがスタートするわけですが、

そのおかげで1話ごとに気持ちが切り替えやすかったというか、

次はどうなるんだろう…みたいなワクワク感があった気がします。

「キャストにあのキャラ入ってるけど、今回あいつ出てくるの?」みたいなネタバレも、個人的にはありでした。

それと「ヘリから降りて、何かして脱出」という大体決まった流れで、

日曜朝の戦隊物みたいな安心感があったなと思います。


本作のMGS5:TPP、巷では結構「未完成だ!」みたいなことを言われているイメージなのですが、

個人的にはちゃんと完結しているなというイメージでした。

TVシリーズとしては完 みたいな。

よく「ミッション52の蝿の王国が未収録だから未完成品だ!」というのを見ますが、

ぶっちゃけこのミッション、本編をTVシリーズととらえた場合、余計じゃないですか?

正直、特別スペシャルとか劇場版でやるような内容だと思うんですよね。


そもそも、イーライの正体がリキッドの若い頃ということは、時代的に後になるメタルギアソリッド1まで死なないっていうことがわかっているわけで、

TPP本編の後に

ヴェノム・スネーク vs 虫を持ってマザーベースから出て行ったイーライ 

があります!

って言われても結果は予想できるし、

TPP本編の内容とあんまりマッチしてなくて、

(TPPは復讐と報復みたいな、そんな感じのテーマだと思うけど、このミッションはイーライの一方的な恨みみたいな感じで少し違和感)

DLCとしてならあっていいかもしれないけど、本編にはない方が良いかなと自分は感じました。


もしこの話を入れるとしたら「クワイエットは最後行方不明になっちゃうけど、その後の行方はどうなったんだ?」って話になると思うのですが、

それって野暮じゃないですか?

そこは「後は皆さんのご想像におまかせします」で良くて、そうなると蝿の王国編も未収録で問題ないんじゃないか?

というのが私の見解でした。


あと、もし完成していて、あのシナリオがそのまんま収録されるのだとしたら、結末がちょっと無理矢理すぎるというか、

「ピンチをサイコパワーで解決!」は流石に都合が良すぎないかな?

と、少し思ったというのもあります。

マザーベースで発症した時ビッグボス(プレイヤー)にあんなに辛い決断をさせておいて、そんな謎のサイコパワーであっさり解決できちゃうレベルのしょうもないウイルスだったのかよっていう。サイコパワー、万能過ぎだろっていう。


さらに言うと、正直あの展開なら、引き金を自分で引かせるのではなく、スネークが責任を持って引き金を引く、というところまでやって欲しかった。

相手に向けて銃を撃つけど、急に現れた少年のサイコパワーで止められて、病気もサイコパワーで治って色々とモヤモヤ、

位はして欲しいなという印象でした。


脱線して長々と書きましたが、自分としては本編は綺麗にまとまっているなと思っていて、ストーリー、かなり良かったです。

※TPPが未完成という問題については自分も色々と思うところがあり、未完成という意見の方が逆に正解な説があるっぽいです。その件については後編で。

オープンワールドの広さ

大前提として自分は、景色がきれいとかそういうのはあまりときめかないタイプで、

ゲームでただただ移動するだけの時間って無駄だなと思ってしまうので、

マップが広くて移動がメインみたいになるオープンワールドというジャンルが苦手です。


そんなオープンワールド、実はこのゲームを遊ぶ前に、

このゲーム(TPP)の影響を受けてそうな、システムがほぼ同じゲームを遊んだのですが、

そちらと比べてTPPはマップの広さが許せる範囲に感じました。

TPPは遠くても1.5km位で目的地に辿り着けて、「ちょっと遠いかな?」くらいで済んでるんじゃないかなと。


ただ、比較対象の直前に遊んだゲームというのが

近くて4km、遠いと12km~30kmとか離れていて、

「たしかにマップが広くて凄いことには凄いけど、観光がしたいんじゃないんだよ!」と思わされていたので、

1.5kmで近いというのは寛容になっているだけ、という説はなくはないです。

ギャグに見せかけた伏線

0章で「自分の顔は?」と聞かれてアバターの顔を作成するも、その後に鏡に写る顔はスネークの顔という、

「あの顔作成は何だったんだよ!」と思わせるシーン、

一見ギャグと思わせておきながら実はヴェノム・スネークの整形前の顔で、本物のビッグボスの雲隠れした後の偽造パスポートの顔になるという

すごい伏線回収だなと思いました。


あと、最初のミラーを担いでいるときに「またせたなと言ってくれボス」というシーンがあり、

どこかでみた感想で

「ウケを狙って無理やりねじ込んでいる寒いギャグ」というのを見たのですが、

自分はこれは違うと思っていて、

「ヴェノム・スネークはビッグボスとは別人ですよ」という匂わせだったんじゃないかなと思いました。

ついでに書くと、個人的には、むしろミラーと出会うところの 「遅いじゃないか」 のところが本当の笑えるポイントなのではないかなと、TPPクリア後にプロローグのGZを遊んでみて思いました。

良くなかったところ

良かったところだけ書くのもあれなので、良くなかったところも軽く書いておきます。

次章予告と表示しておきながら

ゲームの終盤辺りで、戦っていた相手との決着がつき、

「結構あっさりと決着がついてしまった…」と思わせてからの予告ムービー。

自分は、2章はアッサリと終わるというのを予め知った状態で始めていたので気にならなかったのですが、

たしかに知らないでこの予告を見ていたら「まだ倍くらい残ってるの?」と思っていたかもしれません。

期待させ過ぎな膨大予告かなと感じました。

ちょっとした坂が登れない

ゲームをやってて、唯一これだけは擁護のしようもないレベルで残念と感じたのがこれです。

ちょっとした傾斜ですら滑ってしまって登れないのは、かなりストレスでした。

初回プレイ時だけ演出がちょっと違う

2周目を始めようとして気が付いたのですが、このゲーム、セーブデータの無い初回プレイ時だけ特殊な映像が流れます。

1周プレイしてその後、改めて見てみてやっと内容が理解できたので、初回以外にも見られるようにして欲しかったなという印象でした。

というか、イベント系全部、どっかで見返せるようにして欲しかったなと思いました。


ちなみに、初回プレイ時の映像の内容ですが、

飛び交う銃声の中、さびれたトイレの手洗い場のようなところにカセットテープが置かれていて、それを掛けるとカバー版の「世界を売った男」が流れ始めて、病院で目を覚ますという演出があります。

これ、多分このタイミングでしか見られません。

内容としては、ビッグボスがアウターヘブン蜂起した事件(初代メタルギア)から巻き戻ってGZの続きから、というおしゃれな演出なのですが、やっぱりいつでも見返せるようにして欲しかったなという印象でした。

一応、全ての真相がわかる最終ミッションで、全部繋がった状態で見られているのかもしれませんが、自分としては初回プレイ時の演出の方が内容が理解しやすかったです。

何とも言えないところ

ボス戦がパニック

定期的に訪れるのに、倒し方のヒントすら教えてくれないボス戦。

スカルズとか毎回4体で登場してきて、「1人でも対処法が分からないのにどうすればいいんだよ!」と思いました。

燃える男の時も大体同じで、「水が弱点なのは知ってるんだよ!その水はどこにあるんだよ!」と、かなり思いました。

もう少しヒントが欲しかったかなと思います。

ただ、パニックになりつつもしっかりと何とかなったので、これで良いと言えなくもないのかなと。

資源が足りない

ゲームをしていなくても資源が増えるようになっているせいなのか、資源が足りなすぎです。

もうちょっと時間に対しての増加量を増やすか、資源の必要数を減らすか、入手方法を用意して欲しかったのと、

あと単純にお金の上限が低すぎるかなと思いました。

でも、この資源が全然足りないというのも、FOBで略奪を横行させるための仕掛けだと思うので、一概には悪いとは言えないのかなと思います。

まとめ

長くなってしまったので感想だけでまとめるとMGS5:TPP、かなり面白かったなという印象でした。

ただ、GZもそうだけど、さらにその前のメタルギアソリッド ピースウォーカー(略称: MGSPW)をしっかりと遊んでいないと、話が難しいかなという部分があって、

5と言いつつ、前作は4ではなくPWで、PWってぱっと見だとタイトル的にも外伝っぽいし、元はPSPのゲームだから、ぶっちゃけ全然遊ばれていないと思うんですよね。

(一応PWの作中で、ことある毎にピースのVサインが出てきて、この作品はMGS5だよというアピールをしてた気はする)

しかも、PWを遊んでいたとしても、5でも重要キャラであるパスが、PW内ではほとんど癒し的な存在で、

ボスとして暴れだすのは、本当にラストだったと思うので、多分スっと話が入ってこないだろうと思い、

MGS5って難解な作品だなという感想でした。

(GZでも、パスが暴動を起こしたという説明は一応あったけれども、PWを途中までしか遊んでいない場合、突拍子もなさ過ぎて逆に理解が追い付かないんじゃないかなと思いました)

(カセットテープを聞いても、無理やり歴史を改変してきたかって思いそうだし)


あと、一番最初の作品である「メタルギア(MG1)」も遊んでいないと、本編のラストは「どういうことなの?」となる気もします。

解説をすると、

TPPの最初の映像は「ビッグボスの未来はこうなってますよ」という振りで、

そこから巻き戻って今作スタートしてたんだな、なるほど!

というおしゃれな演出と思わせておいて、

「実はMG1のビッグボスってヴェノム君、おまえやで」っていうラストなのですが

これMGS1じゃなくて、もっと前のMG1をやってないとわからんやろっていう。

「ヴェノム君がネイキッド・スネークじゃないとすると、じゃあこいつは何だったの?ってことで、ゲーム内的には一緒にヘリに乗っていたメディックだけども、ビッグボスの記憶を追体験してた人、つまりはメタ的に考えるとヴェノムはプレイヤー君、お前やで」っていう。

まあ何が言いたいかというと、個人的には今年一番の作品だったのですが、面白いのかどうかは人によるのかなと思いました。

(一番と言いつつ、今年他に何をやったかあまり覚えていないので、良い作品ならみんな一番なのですが)

5が未完成だったのかどうかについての見解は、また後日書きます。

追記

続き書きました。

コメント