はじめに
最近になって神椿スタジオの花譜というバーチャルシンガーを観測するようになってみて、とあることが見えてきた気がするので、考察(妄想)したものをまとめてみます。
今回も前回と同じく、新参観測者の想像で、こういう感じだったんじゃないかなというただの妄想です。こういう解釈をする人もいるんだーくらいに思ってもらえると助かります。
一応注釈を入れておくと、今回の考察(新参観測者のただの妄想)を見たことによって今まで思っていた曲のイメージを全て破壊する可能性があるということと、(少なくとも僕には、結構な数の曲が違って聴こえるようになりました)
これ以外にも色々なストーリーが同時進行で起きていた上で、今回抜き出した要素もあったんではないかという感じの考察です。(神椿市建設中。とかV.W.Pとか魔法とか)
ということで、こんな考察が出来てしまったのですが皆さんどうでしょうか。僕はエモいなと思ったので、まとめてみました。
小説のネタバレも少ししますが、たぶん普通に読んだだけだと気が付かないことなので、見ても大丈夫だと思います。
考察の内容
「不可解参(想)までの一連の流れは、『あの夏が飽和する。完結編』だったんじゃないか?」説です。
本題に入る前に
先に頭に入れておいた方がよりそうなんじゃないか?と思える前回の考察
登場人物
カンザキイオリ
ボカロPをしていたら怪しいプロデューサーに声を掛けられて花譜の曲を作ることになった人。どうやら闇を抱えていたっぽい。
プロデューサー(PIEDPIPER)
なんか音楽を使って楽しいことがやりたくて、好きなボカロP(カンザキイオリ)と、たまたま見つけた良いなと思う歌声で歌う女の子(花譜のオリジンのすずめ(仮)ちゃん)と、一緒に仕事をしたいと思ってた映像作家(川サキケンジ)を会わせてみて、以前から面識のあったイラストレーター(PALOW.)にキャラデザを依頼した人。
スーパープレイを連発しているけど本人は全然気付いてなさそう。ただの最前列のファン。
花譜
「KAMITSUBAKI STUDIO」始まりのバーチャルシンガー。みんなの期待を背負って歌を歌っている。筆者が思うに、ガンダム00のガンダム。
すずめ(仮)ちゃん
花譜のオリジンの女の子。(オリジンは神椿スタジオが言うところの中の人のこと)中学生の時にインターネットに歌を投稿していたらどこからともなく怪しいプロデューサーが現れ、ヘッドハンティングされた。最近登場した廻花ともまた違うと思うので、仮名ということで今回はすずめ(仮)ちゃんということにします。
ダジャレ有識者。筆者が思うに、ガンダム(花譜)マイスター。
ガンダム00のガンダムとは
今回例えとして急に出しましたが、超簡単に説明すると主人公の刹那が思い描いている救世主(神)のことです。
ガンダムマイスターの刹那・F・セイエイという少年が「俺がガンダムだ!」とか「俺はガンダムにはなれない…」とか言ったりする作品で、作品を知っていればなんとなく言いたいことは伝わるだろうと思ったので、とりあえず書いておきました。
よく分からなかったら、見なかったことにしておいてください。今回の考察では上手く使えてる感じはあまりなかったです。
始動編
プロデューサー目線
プロデューサーの色々なところでのインタビューを見ていると、社会の荒波に疲れたプロデューサーが「この人良いな…」と思った人たちを集めて、なんか音楽が好きな何処にでも居る普通の女の子(こんな子は普通居ません!)の成長ストーリーを作ろうとしていたんじゃないか、ということが推測できます。
僕が花譜を聴いて貰っている10代の皆さんの年齢の頃は、世の中はもっとずっと明るかった気がしています。勿論今の時代だからこそ良かった事も沢山あるのですが、自分が生きてきた時間の中でもここ数年は過去最も息苦しい時代であると感じています。
今の生きずらい世の中では、もはやただ生きているだけで本当は凄いのではないか?と思います。
https://note.com/futashika/n/n97e245e1c919
そんな「今を生き延びる人達」が少しだけ気持ちを塗り替える何かをプレゼントしたいとずっと思っていました。
当初、花譜さんをデビューさせるにあたって、どんなことを考えていたのでしょうか?
PIEDPIPER:映像作家の川サキ(ケンジ)さんと仕事をしたいと考えていたところから始まって、イラストレーターのPALOWさんとは元々知り合いだったんですけど、そこに出会ったばかりのカンザキくんが加わって……花譜との出会いもそうですが、ある種の運命的な引き合わせによってスタッフの座組みは決まっていきましたね。
https://note.com/futashika/n/n256db33bfd9f
花譜さん自身の印象は、この3年間で変わりましたか? そもそも音楽アプリを通して花譜さんを発見し、その歌声に直感的に惹かれたことがスタートだと思いますが。
PIEDPIPER:もともと何を考えているのか全然わからないタイプの子だったんですよね(笑)。今でも不思議なところは全然変わらずですが、出会った当初は尚更掴み所のない感じで、本当に田舎にいる素朴な女の子という印象でした。プロになりたいとか、音楽でご飯を食べるみたいな野心も全然なかったと思います。歌も単純に好きで歌っていただけであって、周りの友達に褒めてもらえると嬉しいくらいに思っていたのかなと。
https://note.com/futashika/n/n256db33bfd9f
筆者が思うに、花譜プロジェクトは「project canvas 〜ヰ世界情緒育成計画〜」みたいなことがしたかったんじゃないかなと感じています。
プロジェクト始動前に漠然と考えていたことをゲームにすると、あのゲームになるんじゃないかなあと。
project canvas 〜ヰ世界情緒育成計画〜
https://kamitsubaki.jp/news/2024/04/01/3289/
カンザキイオリ目線
登場人物のところにも書いたのですが、何か闇を抱えています。そしてこの闇ですが、僕には中学くらいの頃に居なくなってしまった女の子(自分の本当の気持ち=メル)を探しているように見えました。
この件は前回の考察(妄想)ページでまとめてあります。
そして今回「中学生くらいの女の子の気持ちになって曲を作って!」という発注を受けています。
音楽面において、カンザキさんとはどのようなお話を?
PIEDPIPER:もともと僕はカンザキイオリの音楽のファンでしたが、その音楽性をそのまま花譜に歌ってもらうのは違うのではないかと思っていて。基本的には彼の感性に任せている部分はありますが、カンザキくん自身の曲と花譜の曲は切り分けて考えて、本人の人間性や年齢も意識して作ってほしいということは最初に伝えていたと思います。
https://note.com/futashika/n/n256db33bfd9f
すずめ(仮)ちゃん目線
プロデューサーに声をかけられた当時13歳、歌が好き、田舎にいる素朴な女の子、1月に1回くらい東京に出てきて仕事、憧れのボカロPと一緒に歌を作って歌う、年齢はおそらくカンザキさんが20歳くらいプロデューサーが20後半~40代くらい?
普通に考えて、しっかりやらないと!と思って歌には真剣に向き合うし、カンザキさんには親戚のお兄さんと仲良くなるぞ!みたいな気持ちで接すると思われます。
あと、安直な考えですが、自分の歌に自信がない場合、歌を作っているカンザキイオリを憑依させて歌った方が上手く歌えると思うのではないでしょうか。
ーーカンザキさんと花譜さんの関係性を例えるならどんなものでしょうか?
PIEDPIPER:二人は出会った時から運命的なものがありました。抜群に相性が良かったんですけど、そこから生まれるシナジー、二人の絆は年々強くなっているように感じます。本当に年の少し離れた兄妹みたいな感じなんですよ。家族的というか、お互いに足りないものを補い合っている感じはします。最近は花譜がポエトリーを考えることもあるのですが、そういう言葉への関心や影響は、カンザキ君から受けている部分は大きいのではと思います。
https://note.com/futashika/n/n256db33bfd9f
それに、その頃はまだ「花譜という存在」と「オリジンである本人の人格」が少し分離していた時期だったと思います。花譜は私であって、私じゃないみたいな。Vtuberはキャラになりきるというか、少し演じているような印象があるケースが多いと思うんですけど、僕は花譜のドキュメンタリー性を強く出していきたいと考えていたんです。だからライブをきっかけに本人と花譜の境界が薄くなったことで、花譜という存在の実在感が高まったような印象はありました。
https://note.com/futashika/n/n256db33bfd9f
15歳のとき(ページ内にJKの半分が終わってしまった!とあるので高校2年になる少し前くらい?)のインタビューで、初期はそんなに考えて歌ってなかったというコメントをしています。
大変なことは、人に聴いてもらえるようになってから、歌う時にちゃんと考えて歌うようになったんですが、後から聴いた時の「これじゃない感」をどうにかすることです。どうにかできるようになりたい。
──「これじゃない感」は具体的にどういったことですか? それを克服する際に「難しい」と感じていることはどのようなことでしょうか?
花譜 この歌でこの歌い方は絶対に違う、でもどうすれば満足できるんだ? となってしまいよく分からなくなるんです。高望みをしてしまうので本当に切実に、もっと歌が上手くなりたいです(笑)。
https://kai-you.net/article/69063
カンザキさんのことは会う前から知っていた。あと、地味に最後の行も重要で、自分に自信がないように見えます。
──花譜さんの楽曲を手がけるカンザキイオリさんとの出会いを教えてほしいです。花譜としてデビューする以前から彼を知っていましたか?
花譜 もちろん知っていました! ちょうど「命に嫌われている」があがった日に、YouTubeでおすすめに出てきて、そこからです。
はじめてあった時はすごく緊張しましたね。むちゃくちゃ素晴らしい曲しかつくらないですよね! なんなんですかね! 神というか…。
この前カンザキさんから、「はじめて会った時すごい悔しいと思った」みたいな事を言っていただいたんですけど、その素敵な感性と才能を持ち合わせてなにをこれ以上求めるんだ…!!! と思いました。
でもこんな私をも対等に見てくれるのか、と嬉しくもなりました。
https://kai-you.net/article/69063/page/2
初期は自分だという認識は薄かったけど、今は自分だと思えるようになった。でも「花譜」にはたくさんの人の想いが乗っていて、自分1人で作られている存在だとは思っていません。←廻花に繋がる発言。
-花譜さんは現在のような生き方をどのように感じていますか?
花譜:活動を始めた当時は「自分ではない誰か」が自分の声で喋っているという変な感覚を感じていましたが、いまはそれも私だと思うようになりました。
「花譜」はこの声の私だけではなくて、たくさんの方の想いが乗せられています。それを映すのがみなさんにも見えている花譜の姿です。だけど、もうひとつのこの世界には自分の身体と気持ちがあります。
https://www.cinra.net/article/202301-piedpipersakumahiroshi_mrymh
古参観測者の視点
すごい的確だなと思ったので勝手に取り上げるのですが、古参観測者の方によると中学生くらいの頃の花譜は「君」に恋をしています。この君というのは、筆者でもないし僕(古参観測者)でもない架空の人物です。
僕にとって花譜は「君に恋をしている僕が好きな女の子」です。
https://note.com/kanata_virtual/n/na66545010834
「は?」と思う方もいらっしゃるでしょうが、僕にとってはずっとこれなんだ、ということを最近気付きました。
で、この架空の人物が誰かを考えてみたとき、普通に考えて近くにちょうど仲良くなりたい親戚のお兄さんのような人が居たら、その人を思い浮かべるのではないでしょうか。
そして、中学生で歌が好き(ということは感受性が高い=人の心が感じ取れる)な女の子は、心の闇に無意識に気が付いて無意識で癒そうとするのではないでしょうか。
インスタグラムは、この古参観測者さんの情報を見ると、本人が書いているということが分かります。
後にPIEDPIPERから花譜のインスタグラムは花譜自身が執筆していたことが明かされます。神椿のコンテンツとしてではなく、14歳の花譜が描いていた物語であったわけです(もちろん、糸などはカンザキイオリの作詞ですから、当時何らかの方針はあったと思いますが)。
https://note.com/kanata_virtual/n/na66545010834
過去のインスタグラムでポエム的な一言コメント(たぶん写真にマッチした好きな歌の歌詞)を付けて写真を上げている中で、結構気になるものがあり、
この一言は歌詞検索をしてもみつかりませんでした。これは当時のすずめ(仮)ちゃん本人の言葉ということなのではないでしょうか。
君があけた穴を埋められる何かを、ずっとさがしてる。
https://www.instagram.com/p/BscvNSzhdPS/
https://x.com/virtual_kaf/status/1083294751485382656?lang=ar
そしてちょうど心に穴が開いてそうな人(カンザキさん)が近くにいます。
ここまでのまとめ
軽くここまでをまとめると、
ただのファンのプロデューサーが、何も知らないでカンザキさんに「少女な気持ちで曲を作って!」と発注。乙女心(メル)をなくした(と思っていた)カンザキさんは頑張って乙女心(メル)を意識した曲を作った。すずめ(仮)ちゃんは大人たちの期待に応えようと花譜というガンダムに真剣に取り組み、カンザキさんの抱えている闇に気が付いたのか付いてないのか、カンザキさんとカンザキさんの心の奥に隠れた乙女心(メル)を憑依させた少女メル(カンザキイオリがなりたかった完全体カンザキイオリ)を演じていた。
初期の花譜の曲から感じるエモーショナルな波動は、これら全てが合わさって出来ている奇跡の産物なのではないかなと自分は思いました。
ついでに、ライブの不可解でやりたかったことってのは、夢の中に存在している女の子の1日だけの音楽ライブ(召喚儀式)みたいなことで、それがたまたまカンザキさんにクリティカルヒットしていて、って感じなのではないかなと、ハミングがきこえる 不可解エンドロールver.を見て思いました。
この選曲はだいぶ神懸ってると思う。
#31 ハミングがきこえる 不可解エンドロールver.
https://www.youtube.com/watch?v=abD0dHg6MZY
幕間
#36 不可解 プロデューサーに言われた言葉からヒントを得ている
https://www.youtube.com/watch?v=NDOJZSG9SPU
初期の曲は全体的に弱っている人間に優しく寄り添う女性の影(メル)が見えたり、「あの夏が飽和する。」と関係がありそうな曲が何曲も存在しています。
(あと、君=カンザキさんだったりメルだったり。上手く読もう)
#17 雛鳥 カンザキさんの「爆弾」という曲よりも吹っ切れてないときに出てきそうな歌詞 この曲の君は中学の頃に好きだった人のこと ハル君
https://www.youtube.com/watch?v=M1RIUrgJqWw
爆弾 上の曲の関係で。あの夏の失恋ソングだと思われる
https://www.youtube.com/watch?v=t5axpBZFZzs
#18 当時の素だと思われる高校生になったよ動画の花譜
https://www.youtube.com/watch?v=OrDr2cV4G8o
#27 そして花になる 花譜にインタビューをして作られてる曲
https://www.youtube.com/watch?v=y6TGSY9Zll0
#38 エリカ このエリカはミスリードで「不可解ライブで見たメルは幻覚でもう夢を見るのは終わりで現実を見る時間なんだ…」ってなってる曲だと思う
https://www.youtube.com/watch?v=VPDXSn68uK0
#44 未確認少女進行形 わたしはここだよ
https://www.youtube.com/watch?v=5Na4F98SHLk
#49 私論理 「誰か(メル)が寂しく待ってる」という風に取れる歌詞がある。(私ロンリーロンリー)
https://www.youtube.com/watch?v=Z6wEJLnNxMs
高校編
古参観測者の方が書いているのですが、高校生になったくらい(2019年)からの花譜は、君のことを表に出さなくなっています。
ただ、僕は一抹の寂しさを覚えていました。花譜は君のことを忘れてしまったのか、と。僕は散々花譜が君について話すのを聞いてきました。重いほどの愛を語る花譜が好きでした。
https://note.com/kanata_virtual/n/na66545010834
プロデューサーによると、俯瞰的に見れるようになっていると感じてたそうです。
ーーアバターはあくまでインターフェースであって、そこにいるのはリアルな人間であると。バーチャルとリアルを区別しないのは、<KAMITSUBAKI STUDIO>の指針でもありますよね。
PIEDPIPER:本人の人間性をどのくらい出していくべきなのか、どちらが良いのか議論を重ねた結果が今の花譜で。ライブのMCでも、高校生の自分、花譜として歌う自分、「神椿市建設中」の物語を演じる自分、そういう色んな要素をひっくるめて花譜なんだと語っていて、自分自身のことを俯瞰的に見れるようになっていると感じますね。
https://note.com/futashika/n/n256db33bfd9f
これは、1stライブでちゃんとファンが存在して、自分の歌に自信が持てるようになったり成長したり、色々な要因でわざわざカンザキさんとメルを憑依させる必要がなくなったからではないかと推測ができます。
この時期のカンザキさん
色々な要因の1つ、カンザキさんがこの頃(というか#9心臓と絡繰とか#22過去を喰らうの辺り)には、もう抱えていた闇と向き合えるようになってきていて、メルの生存が判明して影を追ってるように見える、というのがあります。
#09 心臓と絡繰 死なせてしまったと思ってたメルはまだ生きてたんだ…となってそうな歌詞
https://www.youtube.com/watch?v=hcm1LGOxJbc
#22 過去を喰らう あなたが頭で渦を巻くから 今もこの朝が嫌いだった
https://www.youtube.com/watch?v=tMKrECxEpq8
簡単に言うと前向きになっていて、曲もなんか心の叫びというよりも、君は悪くないよとか応援するような曲とか穏やかな曲とかが増えていて、メルをまた呼び出そうとしている感じがあります。
#29 quiz 君のことばかり思って 辛くなるのはきっと 弱かっただけなんだ
https://www.youtube.com/watch?v=n0ov2G-_UvU
#58 アンサー
https://www.youtube.com/watch?v=V0Olmwnnpj8
#60 景色
https://www.youtube.com/watch?v=46HgoDkRCns
前向きになっているで一番分かりやすいのが危ノーマルで、この曲って色々吹っ切れたカンザキさんの気持ちを歌にしていると思うのですが、どうでしょうか。
#57 危ノーマル
https://www.youtube.com/watch?v=bmptCjSFEfg
もっと弾けようぜ ← 何か闇を抱えてる相手(過去の自分)に向かって声を掛けてる
護りたいものがあるのさ ← 自分の本当の気持ち
あいつも僕が守るんだ ← 過去の自分も守る
負けられないあいつには ← あいつ(イジメてきた奴らとか世間の声とか)
あの夏が飽和する。
「戸惑いテレパシー」は小説版の「あの夏が飽和する。」に出てくる、高校生の方のルカ(瑠花)が言ってることと一緒で、主人公の千尋さんの瑠花との接し方は「メルの黄昏」です。
#56 戸惑いテレパシー どうせ私が何考えてるかなんて分からないんだよ!という内容
https://www.youtube.com/watch?v=3Dr91z1-Iug
#68 メルの黄昏
https://www.youtube.com/watch?v=zQZVvLsw4Gw
小説に出てくる主要キャラは、おそらくカンザキさんが考えていることを良い感じに物語に落とし込んでいるものと思われるので、これらの曲の歌詞がどこか他所から出て来たことじゃなくて、内側から出て来ていることだと推測できます。
あと、漫画版をちらっと見て、想像していた見た目の女の子が出てきて驚いたのですが、流花と重なって千尋(主人公)に生きたいと思わせる瑠花の一面は、おそらく花譜ちゃん(すずめ(仮)ちゃん)がモデルだと思われます。
パパ活女子という、あえてかけ離れたエピソードを入れることによって、バレないようにしているのだと思うのですが、結構にじみ出てしまっているように思います。
おそらくこの小説は、神椿スタジオで色々な出会いがあって自分は救われたという話と、自分が大人になって一体何をしたかったのか(昔の自分みたいな人が立ち直れるような寄り添えるような何かがしたい)ということを、フィクションをふんだんに混ぜて1つの作品にしたものなんじゃないかなと、自分にはそう読み解けました。
あの夏が飽和する。2020ver. / 鏡音レン・リン
https://www.youtube.com/watch?v=2hz0lhAs0Kg
そして、小説の最後に入っているスピンオフ部分(曲の方の内容を小説化した、本編の過去の話)が結構ショッキングで、実はこれ最後に「永遠」という章があって、
この章があることによってタイムパラドックスが発生していて、流花との2人旅がこれからも続くようなストーリーになっています。

前回の考察後に「もう1周しておくか」と、とりあえず最後のところだけ読み返し(聴き直し)たときに気が付いて、だいぶ衝撃でした。
ちなみに、Webでスピンオフ部分が公開されていたみたいで、今でも見ようと思ったら見られたので違いがないかと軽く確認してみたところ、全6話で梅雨と永遠がなく、少女のところで終わっていました。
Web掲載時にはまだ最後の章がなかったか、もしくは読ませたくなかったかのどちらかだと思われます。
梅雨もなかったところを見るに、永遠は小説にする際に思い付いて書き足しているんじゃないかなと。
(ちなみに梅雨は、学校が急に休みになっちゃったけど流花に早く会いたいなあ…みたいな話)
カンザキイオリ『あの夏が飽和する。』特設サイト
https://www.kawade.co.jp/anonatsu/
この本が発売されたのが2020年の9月18日。小説を書いていたのは少し前くらいだと思われます。
ちなみに花譜 1st ONE-MAN LIVE「不可解」は2019年8月1日です。
このくらいの頃に、セルフボーカルアルバムをやりたいと言っていたという情報が出てきます。
思えば僕は、カンザキ君に過去余計なアドバイスをしてしまっていたのかもしれないね。
https://note.com/futashika/n/nf8a23de664cc
君が「セルフボーカルアルバム」をやりたいと言い出したのはたしか2019年頃だったと思う。
どうやったらメルにまた会えるかを色々試しているように見えます。
あと、花女はカンザキさんの「信じられる人に会えた」「時間が有限なら自分のやりたいことをしよう」っていう心境の変化の歌なんじゃないかなと思いました。
花女 Released on: 2020-12-16
https://www.youtube.com/watch?v=rwvd1OfaRHs
不可解参(想)編
この頃の曲も見ていくと、
あるふぁYOU ずっとずっと歩いた 君を探して何千年
https://www.youtube.com/watch?v=aKB0YxmXlic
裏表ガール もうどこにもいないかもね ←咲き誇る名も無い花(花譜+メル)とメルは違うことに気が付いてる
この傷もこの涙も この気持ちは全部私のものだ その世界(メル)を信じて今まで観測してくれたあなた(花譜ちゃん)へ
https://www.youtube.com/watch?v=64tHU4z_R-E
狂感覚 ここなら君の目が見えるかな 君がいないとさ何にもつまらないよ
https://www.youtube.com/watch?v=gs_DioM5NQI
青春の温度 あの日確かに 世界が終わって 未来なんてないって思ったんだ やっと会えたんだね
https://www.youtube.com/watch?v=grX04508wfs
#119 人を気取る あなたのいない人生を今も喰らって生きている
https://www.youtube.com/watch?v=1ekzxGWeA0w
#125 邂逅 傷を残して愛を残して君を探しに行かなくちゃ
https://www.youtube.com/watch?v=Q5DlTbOeNdQ
ここまでの流れを踏まえてから不可解参(想)を見たら「もうそういうことじゃない?」となりそうだなと思いました。
# 132 花譜 3rd ONE-MAN LIVE「不可解参(想)」 【Digest Trailer】
https://www.youtube.com/watch?v=508Xwh5xwvQ
思い返せば、まるで青春のような日々でした。どことなく不信に思っていたPIEDPIERも、嫉妬の嵐を向けていた花譜も、最初は怖かったマネージャーも、創作を通し、気づけば仲間になっていました。
https://note.com/kamitsubaki/n/n0830f51d7182
東京に来た時の私は、まさかこんな未来が待っているなんて、夢にも思っていませんでした。仲間だと信頼することも、他者を大切に思うことも、そして音楽にここまでひたむきに向き合うことも、想像していませんでした。
私にとって、この五年間は、無数の奇跡が詰まった宝物です。
まとめ
まとめると、
カンザキイオリ卒業はケンカ別れとかそういうのではなく、過去に封印した自分の半身を取り戻すために必要だった行動で、不可解シリーズはバーチャルとリアルの融合を目指した結果、出会えなかった2人が出会えて大団円だった!
ということではないかなという、ただの妄想でした。
あと、色々と自覚してしまったことによって、100%の力を出したり好き勝手にやったりすると大切な周りの人たちに迷惑が掛かってしまうだろうな、みたいな考えもあるのかなとか。
さいごに、実は一番のお別れソングは裏表ガールなのではないかなと個人的には思いました。
今回の考察が深読みしすぎな可能性は、低くはないです。
2人の今後の活動にも注目だな!
追記
野暮だと思うので詳細は何も書きませんが、このページの考察(妄想)を踏まえたうえで狂想を通して聴いてみてください。このアルバム、ヤバいです。
狂想
https://www.youtube.com/watch?v=EeeISGxsjLU&list=OLAK5uy_lYLGg4k_wr7yGFQ3LuHViZG2DhyjWZ_C8
追記2
この解釈を披露しないのは流石にもったいないと思うので、僕は野暮なことをします。野暮だと思うのでページは改めます。
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